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隣地には「しっかりとご挨拶」を

「土地」「戸建」を売却する際に行うことが多い「土地測量」ですが、

土地測量の必要性については「なぜ土地測量をするの?」をご覧ください。

 

測量が完了していると買主へのウケも良いので、予め測量しておくケースもありますが、

土地測量をするかしないか・・、最終的には売買契約の締結時に決まります。

買主から測量をお願いされれば、一般的には売主はそれに応えて測量します。

※土地を分筆して売却する場合は、事前に測量&分筆しておくことが多いでしょう。

 

土地家屋調査士業界と不動産業界では測量図の呼び方が多少異なる気もしますが、

作成することになる測量図は、次のどちらかの測量図になります。

 

現況測量図:道路や官・民有地との境界確定の一部or全部を省略した測量図。

確定測量図:道路や官・民有地すべての境界を確定した測量図。

 

建売業者やマンション開発業者が土地を購入する場合、基本、確定測量図が求められます。

※分筆(土地分割)して売却する場合は確定測量が必須です。

確定測量の場合、前面道路が未査定ですと、新たに道路と宅地の境界を行政と決めることになります。

※道路の管理者(町・区・市・県・国)が申請に基づいて立ち合いに来ます

 

道路と宅地の境界を確定する場合には、「同じ道路に接する両隣の土地所有者」、

そして、「道路向かいの土地所有者」にも立ち合いが求められます。

なお、行政は土・日・祝日がお休みなので、立ち合いは平日になります。

 

貴方が土地(戸建)を売却するにあたり、買主に対して確定測量図の交付を約束した場合、

多くの近隣の方が、平日に境界の立ち合いをしなければならなくなります。

 

是非、測量がはじまる少し前に、菓子折りなどをご持参のうえ、

「大変ご面倒をお掛け致しますが、測量へのご協力を宜しくお願いします」

 と頭を下げて、近隣の方々へご挨拶されるよう心掛けてください。

 

確定測量ではなく、現況測量で済む場合もありますが、

それでも、隣地所有者がサインした境界確認書の交付を求める買主は多いと思います。

くれぐれも境界確認に関しては、隣接地への気遣いをお忘れなきようお願い致します。

 

「測量って測量士(土地家屋調査士)に任せておけば良いよね?」

「近隣への挨拶は仲介業者に任せても良いですよね?」

ということではなく、しっかりとご自身でご挨拶されてください。

そんな心遣いが、スムーズな境界確定に必ず繋がります。

 

※売主が拒まない限り、仲介者も挨拶に同行するのが基本だと思います

※何らかの理由で売主が動けない場合は、仲介者だけでも菓子折り持参でご挨拶すべきでしょう。

 

土地測量時の近隣への対応は、とてもセンシティブであるべきです。

隣地所有者が境界確認書にサインしてくれない場合、なかなか厄介です。

どう厄介なのかはまた改めて・・